- 2020年09月18日
水害から命を守るためにやっておきたい5つのこと(再掲)
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梅雨になり、水害の季節になりました。
2019年の台風19号(令和元年東日本台風)は10月6日に発生し12日に関東に上陸し、大きな被害をもたらしました。[1]
荒川ははんらんせずに済みましたが、今後も同様の台風直撃で水害が起こる可能性は十分にあります。荒川がはんらんした場合、足立区はほぼ全ての地域が浸水する見込みで、特に新田地域は多くの地域が5m以上(3階建の家屋が浸水する)の浸水域と予想されています。身を守る準備をすぐに始めましょう。
①避難するかどうか決める:自宅の危険度をハザードマップで確認しよう。
足立区はホームページで洪水のハザードマップ[2]を公開しています。まずはこれで、住んでいる地域がどのくらい水害の危険があるかを知りましょう。こちらは荒川が氾濫した時のハザードマップです
https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/2808/05-08.pdf
鹿浜診療所のある新田二丁目地域は「家屋等倒壊氾濫想定地域」であり「早期立退き地域」に指定されています。つまり、建物の3階までが水につかり、木造家屋は流される恐れがあります。
新田、小台宮城、鹿浜、江北地域は一部を除きほとんどが「早期立ち退き地域」です。以下を目安に避難してください。
「早期立ち退き地域」→木造家屋は流される恐れがあるため避難
浸水深3〜5m→3階以上に避難
浸水深5m以上→4階以上に避難
②避難先を考えよう。
新型コロナウイルスが流行している現状では密になるのを防ぐため、公的な避難所以外に避難する「分散避難」がすすめられています[3]。家族で話し合い、浸水しない地域にある親戚や知人宅、ホテル、自宅がマンションの場合は安全な上階など、どこへ避難するかを今のうちから決めておきましょう。分散避難ができない場合は、区外も含めた高いところにある避難所に行きましょう。
すでに危険が迫っており遠くへの避難が難しい場合は近くの高い建物や自宅の上の階など少しでも高いところに逃げましょう。
こちらもお読みください
足立区ホームページ:水害時の避難(分散避難をご検討ください)
https://www.city.adachi.tokyo.jp/saigai/suigai.html
③避難のタイミングを考えよう。
避難場所が決まったら、「安全なうちにその場所へ行くにはどのタイミングで避難行動を開始しないといけないか」を考えます。
2021年5月より国の避難情報の出し方が変更になりました。
「避難勧告」はなくなり、警戒レベル4の「避難指示」で危険な場所にいる人全員がただちに避難する必要があります。お年寄りなど避難に時間がかかる人は「警戒レベル3」ですぐに避難を開始する必要があります。
以下のパンフレットを参考に、災害時の行動を考えておきましょう。
④飲料水、食料の備蓄、停電、断水に備えよう。
台風の時には停電や断水が起こることがあります。避難せず自宅で過ごす場合は、必要な生活物資を自分で準備しなくてはなりません。少なくとも3日分、できれば7日分確保しましょう。飲料水は一人1日3L必要と言われています、4人家族なら少なくとも水36L、食事36食を用意します。簡易トイレも一人1日5回として60回分は必要です。
懐中電灯やランタン、乾電池、携帯用の充電器、卓上コンロやガスボンベ、マスクやアルコール消毒薬などもそろえておく必要があります[4]。持病がある人は病院が被災して薬がもらえなくなることを想定して、2週間ほど余裕を持って処方をしてもらいましょう。
⑤情報を集めよう。
すばやい避難のためには日頃から災害情報を集めておく必要があります。東京都の防災アプリ、足立区のLINE公式アカウント[5]、A-メール[6] などをあらかじめ登録しておきましょう。
<参考資料>
[1] 台風19号による被災状況と 今後の対応について:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001317859.pdf
[2] 足立区洪水ハザードマップ
https://www.city.adachi.tokyo.jp/kikaku/bosai/bosai/hazard-map-k.html
[3] 月刊保団連2020.9:No.1329:p36-41
[4] https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/bousai/1000026/1005654.html
[5] https://www.city.adachi.tokyo.jp/hodo/line/index.html
[6] https://www.city.adachi.tokyo.jp/hodo/ku/koho/a-mail/index.html
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