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コラムColumn

2020年10月22日

鹿浜だより特別版:小児歯科医からのメッセージ①[new!]

鹿浜だより特別版

小児歯科医から子育て中のみなさんへのメッセージ①3〜4ヶ月編

「歯が生える前から歯医者さんとのおつきあいを」

 

登場人物紹介

シカ先生:日本小児歯科学会専門医・指導医

都内大学勤務。小児歯科医の存在をたくさんのパパママに知って欲しいと思っています。

ハマ先生:鹿浜診療所で働いている家庭医。

 

シカ先生は子どもを専門とする歯医者さんです。鹿浜診療所のハマ先生がパパママを代表して、日ごろの疑問をぶつけてくれます。今日は、3~4か月頃の赤ちゃんについて詳しく聞いています。

ハマ先生:シカ先生、こんにちは! 診療所では、主に予防接種で3~4か月頃の赤ちゃんとお会いすることが多いのですが、この頃の赤ちゃんのお口で気をつけることってありますか?

シカ先生:こんにちは、ハマ先生!歯が生えていない時期の赤ちゃんは、なかなか歯医者さんに来る機会がないけれど、興味を持ってくださるのはうれしいですね。この時期はお口のトラブルも少ないです。でも、あえて言うなら…ハマ先生はもちろんご存じだと思いますが、3~4か月頃って、元気な赤ちゃんはパパママと外へお出かけしてもいい時期ですよね?

ハマ先生:そうです。外気浴も大切ですし、これからの季節は、服装などに気をつける必要はありますが、基本的にはお外へどんどん出かけてみてほしいですね。

シカ先生:ですよね。実は私は、その外出先のひとつに「歯医者さん」を加えてもらえたらなと思っています。

ハマ先生:公園とかじゃなくて、歯医者さんですか?皆さん、行きたがりませんよ…。

シカ先生:そうです、皆さんがあまり行きたがらない(笑)歯医者さんです。特に出産後3か月経ったママには、ご自身と赤ちゃんの将来のために歯科医院に行ってみてほしいのです。ハマ先生は出産してから3か月、どのような毎日を過ごしていましたか?

ハマ先生:う~ん(思い出す)寝てるんだか、起きてるんだか…、食べてもそれが朝ごはんなのか昼ごはんなのか晩ごはんなのか・・・。

シカ先生:自分の歯みがきはどのタイミングでしていましたか?

ハマ先生:お腹すいたなって何かテキトーにつまんでいると、あっという間に授乳の時間になって、寝るつもりもなかったのに寝落ちしちゃって…何度も歯みがきし損ねていた気がします。

シカ先生:私もです。医者の不養生という言葉がありますが、自分へのケアがすべて後回しになって、お恥ずかしい話ですが私も歯ぐきに痛みが出てお薬を飲んだくらいです…(苦笑)。

ハマ先生:え・・・(絶句)。

シカ先生:妊娠中もつわりなどで歯みがきができなくなったりするママが多いのですが、出産後も馴れない育児に追われて、丁寧に歯を磨けなくなることが多かったり、寝不足で体力が落ちると、口の中にいるいつもだったら悪さをしない菌のせいで不快な症状が出たりすることがあります。口の中はオシリの穴よりバイ菌がたくさんいますからね。

ハマ先生:そうですね、口の健康が全身の健康につながることは内科医の間でも周知されてきました。

シカ先生:それは良いことです!子育てという体力勝負の毎日を過ごすママたちには、出産後のカラダのメンテナンスの一つとして歯医者さんに行ってみてほしいです。ちょうど3~4か月のお子さんたちは、まだ寝返りもせず、動きが小さいので、歯科医院側もママの診療の間、お預かりすることもそんなに難しくなく、一緒のお出かけ先としては、オススメできます。それに、お子さんたちを積極的に診ている歯科医院では保育士さんが常駐しているところもあるので、そういうところをご近所で探してみてください。お医者さんとちがって、病気がなくても通ったほうがいいのが歯医者さんです。21世紀生まれの子どもたちにとって、歯医者さんは口の中のキュア(治療)をするところではなく、ケア(お手入れ)するところです。まずママ自身が通ってみて、長くお付き合いできる歯医者さんを見つけてください。

ハマ先生:歯医者さんに歯科衛生士さんや歯科技工士さんだけでなく、保育士さんもいるんですね!

シカ先生:栄養士さんがいるところもありますよ。大病院ではなくても、多職種連携、いわゆるチーム医療を実践しているわけです。

生後3~4か月の赤ちゃんは、もう少しすると、離乳食が始まったり、最初の歯が生えてきたりして、お口の中が変化して「食べる」という一生に関わる大事な機能を獲得する重要な時期に入ります。咀嚼(そしゃく)といって食物を噛む運動は離乳食の時期にしっかり赤ちゃんが学んで獲得する機能です。「食べる」ことはおっぱいやミルクを飲むのとはちがって練習しないとできないんですよ。離乳食を食べさせるパパママはお子さんの「食べる」力をつけるトレーナーであるとも言えますね。ですから、この時期にパパもママも歯医者さんに行って、正しく「食べる」ことについて、いろんなヒントを聞いてくるのも大切だと思います。

ハマ先生:改めてそう言われると、離乳食をあげるって、想像以上に重大なミッションですね。

シカ先生:知れば知るほど、離乳食の重圧に耐えかねて落ち込んでしまうママたちも多いと思います。そんなときのために、鹿浜診療所だけでなく、近所の歯医者さんも気軽に相談できる場所としてつながっていてもらえたらと願っています。

ハマ先生:なるほど。パパママのセイフティネットの一つとして、利用してもらえたらいいですね。シカ先生、今日はお話、ありがとうございました!また、いろいろ聞かせてくださいね。